NECO COMPANY|日々をともにがんばる仲間のような存在感。NECO COMPANYお顔のがま口“レディガマ”

NECO COMPANY|日々をともにがんばる仲間のような存在感。NECO COMPANYお顔のがま口“レディガマ”

大分県杵築市で作られ、全国でもひっぱりだこ。すべて顔モチーフで作られた「がま口」をご存知でしょうか。ただの実用品、ケースというよりも、ついつい「この子」と呼びたくなる不思議な存在感。それがNECO COMPANYの岡本美香さんが作るお顔のがま口“レディガマ”。

 

個展は5日で完売!NECO COMPANYの人気

この日、作家の岡本美香さんに会うために、大分県杵築市のカフェ森美におじゃましました。店主とお話ししながら制作すると自然と悩みが晴れるいうこのカフェ。いつものように針と糸を手に、チクチクと手を動かす岡本さんは、子どもを見守るようなやさしい表情をされています。

 

百貨店の催事やマルシェ、大分県内だけでなく、全国の雑貨店で販売されている岡本さんが作るお顔のがま口“レディガマ”。

 

昨年個展を開催。一週間の展示だったのに5日目で完売。最後の2日間はお話し会となってしまったという人気でした。

「寝る時間を削って、80個がんばって作ったんですけどね」と笑う岡本さん。

 

目が合う?「この子」と呼びたくなる不思議な存在感

世の中にがま口は多く存在しますが、顔モチーフだけで作るというのはNECO COMPANYだけでしょう。

「やっぱり、目があるものは特別な魅力があるんでしょうね。会社の休み時間にバッグをあけたらこの子と目が合って心が温まったと、お客様に言っていただけて。日常生活の中で自分が作ったもので元気になってもらえたようで嬉しかった。」

 

様々な色や柄に、クスッと笑えるキュートな表情のがま口。雑貨、実用品の枠を越えて、ついつい「この子」と呼びたくなる不思議な存在感があります。

 

作家になるまでの道のり。次々開いた扉たち

今では作家としてひっぱりだこの岡本さんですが、最初から作家になろうとしていたわけではありません。

独身時代は福岡で働いていましたが、二十代半ばで結婚し地元の杵築に戻り、旦那さんの実家である、せいろやおひつなどの木製品を作る「萬力屋」というお店で働きはじめます。お店で店番をする静かな時間に、なにかをなくした寂しさを感じる瞬間がありました。同世代の友達はバリバリ会社で働いている。お客様がいらっしゃっるのを待っている時間に何かできないかな。

 

岡本さんはその時、針と糸を手に取り、昔から好きだった刺繍を始めました。初めはバッグや小物など、本に載っているものを作っていたそうです。

 

姪っ子の顔モチーフのがま口が評判に!

そんなある日、生まれたばかりの姪っ子のかわいさを残そうと、その子の顔を刺繍し、がま口に仕上げてみました。それが評判になります。「孫に似てる!わたしにも作って欲しい!」「うちの子の顔でできない?」と口コミが広がり、次々に注文が入るようになります。今から10年前のことです。

 

「七五三の記念に、お子さんの写真をもらって、その子の顔のイメージでがま口をつくる注文もよく入りました。着物で、がま口を持って記念撮影すると伺って、一生に一度しかない機会に選んでもらえたということに感動しましたね。自分の意図しなかった価値をみんなが生み出してくれ、喜びが広がっていて、じわっとしましたね。」

 

子どもからおとなまで。思いがけないギフト需要

はじめは、お子様のためにと購入されることが多かったお顔のがま口ですが、徐々に利用の層が広がっていきます。

「友人が、別府でおばあちゃんが首からレディガマぶらさげてて、中から小銭取り出してたよ、と教えてくれて、うれしかったですねぇ。」

 

自分用にはもちろんですが、人事異動のタイミング、母の日、誕生日など、ギフトとしての需要の高さにも驚いているそうです。かわいいデザインはもちろんですが、送る相手のよくする表情や性格にあったお顔を選んだり、落ち込んでいる人にあえて思い切り笑顔のがま口を選んだり。

 

サイトも作っておらず、特別なプロモーションを展開していないのに、SNSを経由して注文がひっきりなしに入るようになりました。

 

要望が多くても大量生産できない。でもそれでいい。

順風満帆に見える岡本さんですが、繰り返し同じ問題にぶつかってきました。

それは「ひとつひとつ手作業で作るため時間がかかるので、数が作れない。せっかくの欲しいという声に応えられない」というもの。

どうやって乗り越えるんですか?と質問すると

「睡眠時間を削りました」と笑う岡本さん。「でも、楽しいんですよね」と。

 

「一度、刺繍に時間がかかるから、今手作業でしている刺繍を、ミシンに切り替えようと考えたことがあるんです。全く同じ表情のがま口があっという間にたくさんできます。でもね、そこにいっちゃいけない。手放していいところと、悪いところがあると、はっとしたんです。」

 

お顔のがま口“レディガマ”は、一つ一つフリーハンドで下絵を描き、刺繍をします。当然、全く同じ表情のがまぐちは一つとしてありません。

 

「私が疲れている時は、少し目が細くなったり、バレンタインが近づくとちょっとセクシーな顔になったりする。自分の気持ちが反映されてしまう。きっとそこがいいんですよね。だからあの人みたい、この人みたい、あの日の自分みたいと、愛着が持てる。」

 

人間と一緒。たった一つの正解もなければ、完璧もない。偶然性がこのがま口の魅力になっていて、それは量産できるものではないのでしょう。

 

ひとつひとつのがま口に吹き込まれた命

杵築の特産品をイメージしたTOKIWAプリーマの限定デザイン。

いつもよりもデザインには時間がかかったと言います。

 

「どんな性格なんですか?」と質問してみると、岡本さんの口からは流れるように言葉が飛び出しました。

 

「この子はね、杵築の特産品であるお茶をモチーフにしたお茶娘。いつもお茶畑で作業してるからそばかすがあるの。仕事ができる子で、お茶摘みだって誰よりも速い。お肌のケアもせずに自分の好きなことに没頭して。でも、誰よりもお茶を愛してて。」

 

そう説明する岡本さんに「なんだか、制作のために睡眠時間を削る岡本さんみたいですね」と伝えると。 

「そうかもしれませんね。でも、そばかすができても、睡眠時間が減っても、幸せなんです。大好きなものがあって、何かを実現しようと思ったら、犠牲になることだってある。それでも、全部ひっくるめてよしと思えたらいいんですよね。」

 

 

“レディガマ”が誰かと目を合わす瞬間を想像し、今日も手を動かす

夢中で生み出したお顔のがま口“レディガマ”が、誰かの人生の中でいきいきと存在し、誰かと目を合わす。その瞬間を想像しながら、今日も手を動かしている岡本さん。

 

今回のTOKIWAプリーマ限定デザインは、岡本さんの地元杵築の特産品、いちご・みかん・しいたけ・お茶をモチーフにしています。そこには、日々支えてくれる杵築の方々への感謝の気持ちも込められています。

 

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